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新ジャンルではない「ドS死神と最期のヒトトキ」

1 :愛のVIP戦士@全板人気トナメ開催中:2008/06/09(月) 18:07:00.95 ID:0ZIG9lTM0
男「…終わった。ついにパチンコで全財産スッちまった…もう今日の晩飯さえ食えねえ」

男「もう…もう首を括るしか―――」  ドゲシッ

男「うごあッ!?い、痛えええッ!?誰だよ―――むぐふッ!?」  ゲシッゲシッ

死神「この私に向かって誰だはないでしょ?アンタのような蛆虫の分際で。
    身分をわきまえて喋りなさいよ、このゲス野郎がッ!」

男「ひっ!?黒マントに大鎌ッ!?まさか死神ッ!?」

死神「なんてわざとらしい説明口調なのかしら…でもまあいーわ、手間が省けたし」

男「しかし眼鏡はともかく…身長低い―――おぶッ!?」 ガンッガンッ

死神「う、五月蝿いッ!身長のことは言うな!この糞人間野郎めッ!
   今すぐ殺してやろうかしら!」

男「…す、すでに死にそうです」

2 :愛のVIP戦士@全板人気トナメ開催中:2008/06/09(月) 18:12:12.13 ID:8RfpnX8w0
さっさと続きうp

3 :愛のVIP戦士@全板人気トナメ開催中:2008/06/09(月) 18:16:09.13 ID:0ZIG9lTM0
男「黒マント、大鎌、眼鏡、ロリ巨乳…どこまでも典型的な死神ルックだが」

死神「後ろ2つは典型的ではないと思うけど」

男「しかしいきなり死神と言われても…悪いがコスプレにしか見えな―――むぐふッ!?」 グリグリ

死神「アンタのような糞虫にいちいち説明しなきゃならないのはいかんともしがたい腹立たしさがあるけど…
   まあいいわ。信じてもらわなきゃ話にならないし」

男「な、何をする気だよ…?」

死神「んっとね〜、死ーねッ♪」 ザクッ ザクッ

男「ちょおまッ…大鎌で腕をッ!?ぎゃあああああああああああッ!!」

死神「ん〜いつもながらいい感触ッ♪快っ感だわッ」

男「ブクブク…ビクンビクン(瀕死)」

死神「さて死にかけたところで取り出しましたるは死神愛用の砂時計☆
   これを逆さにするとあら不思議、時間が少し戻っちゃうのですぅ♪」

男「あぐあ…あ?き、切られたところが元に戻った…?」

死神「信じた?てゆーか信じたわよね?さあ、とっとと契約よ」

男「ちょっ千切れたばっかの腕引っ張ると傷が…うぎゃああああッ」

4 :愛のVIP戦士@全板人気トナメ開催中:2008/06/09(月) 18:20:59.13 ID:0ZIG9lTM0
男「いきなり大変な目に遭った…てか、もう死神とかどうでもいいからお前は何なんだよ――ふぶッ!?」 ゲシッ

死神「だから口のきき方に気をつけなさいと言ってるでしょう?殺すわよ?」

男「さっき殺す気全開だったじゃねーか…」

死神「ふん、まあいいわ。アンタ、さっき死ぬしかないって言ってたわよね?どう、死んでみない?」

男「…は?」

死神「だから死ねって言ってんのよ、どうせ死ぬしかないんでしょ?死んでよ♪」

男「意味分からん!なんで死ななきゃいけないんだよ?だいたい俺が死んで死神様とやらに何のメリットが…」

死神「アンタの魂が欲しいの。死神にとって人間の魂はお金、財産、富…ふふふ、ね?だから、さあ!」

男「さらりとどす黒いこと言うな、お前…」

死神「無論、タダとは言わないわ」

5 :愛のVIP戦士@全板人気トナメ開催中:2008/06/09(月) 18:25:41.69 ID:0ZIG9lTM0
男「どういうことだ?」

死神「さっき使った砂時計、あれはアンタの運命の残り量を表してるわ。つまりアンタはまだ生きられるわけ」

男「まあ…自殺とかしなきゃそりゃ生きられるわな、健康だし」

死神「つまり今すぐ死ぬと人生損するわけよね。だから…魂をくれたら、本来の分をキャッシュバックしますってこと」

男「…分かるよーな、分からんよーな。具体的には?」

死神「今からちょうど24時間、アンタの望みは何でも叶えてあげる。代わりにきっかり24時間後、アンタは死ぬ。どう?」

男「早い話、最期の晩餐ということですか…なんという既出バリバリの展開ッ!ラノベ読みすぎ―――むぐっ」 ドゲシッ

死神「っさいッ!」

6 :愛のVIP戦士@全板人気トナメ開催中:2008/06/09(月) 18:31:35.77 ID:0ZIG9lTM0
死神「で、どーする?あんなことやこんなこと、出来るかもよ〜?」

男「あんなことやこんなこと…それは具体的にちっぱいぱん的なッ!?――うごふッ!?」 ドゲシッ

死神「ったく、イキナリやらしーこと言わないでよ、このド変態がッ!!」

男「し、しかし何でもいいと…フンフン(興奮の鼻息)」

死神「黙・れ・ゲ・ス・野・郎。そーゆうくだらないことはお断り―――ふにゃああッ!?」

男「ローリデース・イズ・ア・グレート・オッパーーーイっ!(和訳:ロリ死神はすっごいオッパイだ!)」

死神「死ね!今すぐ死ね!果てしなく死ね!こんのド変態がッ!!」 ザクッ ザクッ!!

男「ぎゃあああああああああッ」

7 :愛のVIP戦士@全板人気トナメ開催中:2008/06/09(月) 18:36:01.35 ID:8RfpnX8w0
「ふにゃああッ!?」は良かった

8 :愛のVIP戦士@全板人気トナメ開催中:2008/06/09(月) 18:37:41.56 ID:0ZIG9lTM0
死神「と・に・か・く!いつまでもドクロちゃんみたいなノリをしていると話が進まないから、とっとと決めてよ」

男「いやまあ…しかしあれか、ここで受け入れたら俺は死ぬんだよな…?」

死神「うん、24時間後に死ぬわね。てか殺す」

男「むう…いくら絶望的な人生とはいえ…さすがに死ぬのは惜しい気が―――ふぐあッ」 ギリギリギリ

死神「へー?アンタ、私の契約断る気?いい度胸してるわね、今すぐ殺してあげましょうか?」 ギラリ

男「ちょちょちょッ今ダイレクトに殺しにかかるのは無しだろッ!?」

死神「っさい黙れ、ゴキブリ野郎。今すぐ死ぬか、楽しく明日死ぬかとっと選びなさい」

男「む、無茶苦茶だ…あががががががっ!?」 ギリ…ギリ…

死神「絞・め・殺・す・わ・よ?」

男「わ、わーったよ!もういいよ、どうせ大した人生じゃねーし、破産したし!くれてやるよ、こんな魂!」

死神「ふふっ決まりね」

9 :愛のVIP戦士@全板人気トナメ開催中:2008/06/09(月) 18:43:17.76 ID:0ZIG9lTM0
死神「じゃあ契約。はい、髪の毛1本ちょうだい」

男「か、髪の毛…?」

死神「いちいち聞き返さないでくれる?うっとうしいわね…ふんッ!」 ブチブチブチッ

男「くぁwせdrftgyふじこlp;@」

死神「ったく、こんなにいらないわよ。1本で十分…これでよし」

男「砂時計に髪の毛を結んで…?」

死神「こーするの♪」 ガチャンパリーン

男「おいおい!割るのかよ?」

死神「よし、これでアンタの砂は私がもらったわ。1日分だけ、私の砂をアゲル。
   これでアンタの寿命は正式にあと1日になったわね…ふふ、ご愁傷様♪」

男「まだ死んでねーだろ…」

10 :愛のVIP戦士@全板人気トナメ開催中:2008/06/09(月) 18:49:01.93 ID:0ZIG9lTM0
死神「さーて、命も軽ーくなったところで、まず何する?」

男「軽ーくなったのはどうにもイヤなんだが…まあいい。身から出た錆だ。
  とりあえずそーだな、メシが食いたい」

死神「…ほえ?そんなんでいーの?」

男「ろくにメシ食ってないんだ…まずは腹ごしらえだ」

死神「まあいいケドさ…で、何食べたい?」

男「…パスタ」

死神「ぶっ!?アンタみたいな糞虫がパスタってバッカじゃないの!?
   少しは鏡見てみたら!?」

男「違うよ、お前も食うだろ?女の子だからパスタの方がいいかなって」

死神「あ…」

男「んだよ?」

死神「…っさい!色ボケたこと言ってんじゃないわよ!」 ドゲシッ

男「うぐふッ!?な、なぜに!?」

11 :愛のVIP戦士@全板人気トナメ開催中:2008/06/09(月) 18:52:28.71 ID:Vg64oRXIO
やべwwwwwww

電車の中でニヤニヤしてる俺きめぇwwwwwwwwwwwww

12 :愛のVIP戦士@全板人気トナメ開催中:2008/06/09(月) 18:53:00.47 ID:0ZIG9lTM0
男「お、おい!俺、金はないぞ!?ホントに何とかなるんだよな!?」

死神「っさいわね、私は神様よ?どーとでもなるわ」

男「な、ならいんだけどさ…じゃあ俺ミートスパゲティでいいや」

死神「んっとねー、私イカ墨♪」

男「食うもんまでどす黒いんだな」

死神「どーゆう意味よッ!?殺すわよッ!?」 グサッグサッ

男「ちょっおまっ!?フォークで刺すなよ!?ぎゃああああああッ」



店員「あの客…1人で騒いでるwwマジきめえww」←見えてない

13 :愛のVIP戦士@全板人気トナメ開催中:2008/06/09(月) 18:57:40.31 ID:0ZIG9lTM0
男「うっし、いただきまーす。ちょwwスパゲティうめえwww
  久しぶりにメシ食ったなー、マジうめえwww」

死神「…むー」

男「なんだ?食わないのか・」

死神「黙れ。精神統一してるの」

男「…は?」

死神「いくわ!とうッ!!」

男「フォークが残像で幾重にも分裂したッ!?」

死神「あれっあれれれれれ!?」

男「…全然からまってねー」

死神「…ギロリ」

男「ひっ!?お、俺のせいじゃねーだろッ!?」

死神「アンタがうっさいから精神統一出来ないのよッ!死ね、死ねッ!!」 グサッグサッ

男「ぎゃあああああああああッ」


店員「ひッ!?あの客、突然大量出血を始めたぞッ!?マジきめえええ!!!」

14 :愛のVIP戦士@全板人気トナメ開催中:2008/06/09(月) 19:05:18.20 ID:0ZIG9lTM0
死神「はーおいしかった♪ごちっす」

男「なぜパスタを食いに行っただけなのに、俺は全身蜂の巣状態に…?」

死神「さあ?」

男「さあじゃねーだろ!?しかもなんだよ!?金払わないでいいとか、お前あれただの食い逃げじゃねーか!?
  いきなりデコ光らせて太陽拳とかふざけ過ぎ――むぐあッ」 ドゲシッ

死神「っさいわね!ただでさえ過疎ってるgdgdスレで余計に人が離れるようなこと言わないでよ、クズ野郎め」

男「じ、事実じゃねーか…」

死神「と・に・か・く!次は何?どこで何をしたいの?」

男「んー、どこで何を、か…案外思いつかないもんだな」

死神「アンタ…本当に無欲ね。普通、巨万の富で豪遊とかじゃないの?」

男「興味ないな。それより――普通にお前と遊んでる方が楽しそうだ」

死神「あ…そう、なんだ…へー。そ、そっか」

男「言っておくがそんなリアクションしてもかわいくはない―――ぎゃああああッ!?」

15 :愛のVIP戦士@全板人気トナメ開催中:2008/06/09(月) 19:10:57.67 ID:0ZIG9lTM0
死神「で…何のネタもないから本屋に来てみました」

男「もはや単にぶらついてるだけだな。とても命と引き換えとは思えん」

死神「アンタが本屋に行こうって言い出したんでしょう?」

男「しかし…だからといってお前ここ…と○のあなじゃん」

死神「なんで?本屋でしょ?」

男「いや、俺の言う本屋は普通に旅雑誌とかそーゆう類の…」

死神「クス…こ、これ新刊出てたんだッ!?わっ、これもこれも♪ふふ、くふふふふ…」

男「ええッ!?死神のくせに腐ッ!?」

16 :愛のVIP戦士@全板人気トナメ開催中:2008/06/09(月) 19:15:50.65 ID:s57tFqeH0
ほう・・・・・
まぁいい。続けろ。

17 :愛のVIP戦士@全板人気トナメ開催中:2008/06/09(月) 19:19:28.11 ID:0ZIG9lTM0
男「で…と○のあなの店員に太陽拳喰らわせて新刊ちょろまかしてきた、と?」

死神「べ、別にいいでしょーが!?私、神だし」

男「なんという情けない神だ…てか、もはや単にお前のしたいことしてるだけだな」

死神「ま、まあそうだけどさ。で、次行きたいところは決まった?」

男「んー、行きたい所というか、楽しそうなところなら」

死神「まーたアンタはそんなこと言っちゃって…もう少し欲張りなさいよ。
   命払ってるんでしょ?」

男「ん、まあ別に命はどうでもいいよ。ただ、こんな時間はたぶん初めてだから」

死神「なに?アンタひきこもり?友達いないの?」

男「それもあるけど…まあ今はいいや、その話は」

死神「…?」

18 :愛のVIP戦士@全板人気トナメ開催中:2008/06/09(月) 19:23:40.19 ID:s57tFqeH0
死神が僕の中では最早、速水伊織なんだが。

19 :愛のVIP戦士@全板人気トナメ開催中:2008/06/09(月) 19:23:50.51 ID:0ZIG9lTM0
男「さてこんな所に来てみましたが…いかがでしょーか」

死神「こんな所って…ここ千葉県にあるねずみの国じゃない!?」

男「まさかこんなところまで著作権は関係ないだろうから、名前は伏せなくてもいいと思うが?」

死神「てか何?アンタ、こんなところ好きだったの!?いくらなんでもアンタみたいなごみ虫には似合わなさすぎっしょ!?」

男「お前、ここ嫌いだったか?」

死神「え…?あ、いやその…なんとゆーかまあ、うん…えっと楽しくないこともなさそう?」

男「ならいいじゃないか」

死神「ならいいって…」

男「じゃあ行くぞ。入り口で太陽拳よろしく」

死神「…ホントにアンタって蛆虫はもう…無欲とゆーかなんとゆーか」

20 :愛のVIP戦士@全板人気トナメ開催中:2008/06/09(月) 19:29:18.12 ID:0ZIG9lTM0
男「で、どこから行く?」

死神「どこから行こっかな?えっとねーうんとねー♪」

男「のりのりじゃん―――うごふッ!?」 ドゲシッ

死神「っさい!アンタのためにノッてあげてんじゃないのよ。ったく、感謝しなさいよ」

男「素直になりゃいいのに―――ひっ!?か、鎌向けるのは反則だろ!?」

死神「余計なこと喋って寿命縮めないことね。今すぐにでも私は振り下ろすことは可能だけど?」

男「わ、分かったから!俺が悪かったから!」

死神「まあいいわ。あ!あれ!あれ行きたい♪」

男「…ああ、ホー○テッド・マンションか。なぜに?」

死神「ふふ…くふふふふ、係りの子の制服…ダメ、ダメだわ、よだれが出ちゃう…うふふふふ」

男「ええッ!?コスプレ目当てッ!?」

21 :愛のVIP戦士@全板人気トナメ開催中:2008/06/09(月) 19:31:45.35 ID:s57tFqeH0
ちょっと破産してくる

22 :愛のVIP戦士@全板人気トナメ開催中:2008/06/09(月) 19:33:22.23 ID:0ZIG9lTM0
死神「………」

男「どした?行かないのか?」

死神「ねえもしかしてこれ…お化け屋敷?」

男「見ての通りだが…何か問題が?」

死神「ガクガクブルブル…い、いえ!でも制服を…あの制服を間近で見ないことには…くう!」

男「どんな葛藤だよ…」

死神「か、神としてたかだか人間の作り出したものに怯えるわけには…!」

男「い、いや…別に無理はしなくても―――はぐあッ」  ドカッ

死神「っさい!いいわ、行くわよ!行ってやるわよ!ア、アンタがそこまで行きたいんならついていってあげるわ!」

男「俺は何も言ってねえ…」

23 :愛のVIP戦士@全板人気トナメ開催中:2008/06/09(月) 19:33:59.78 ID:Vg64oRXIO
(*´д`)´`ァ´`ァ
もっとやれ

24 :愛のVIP戦士@全板人気トナメ開催中:2008/06/09(月) 19:39:48.03 ID:0ZIG9lTM0
男「ほら、順番もうすぐだぞ?」

死神「ガクガクブルブル…大丈夫、大丈夫よ!何も、何も恐れることはないわッ!」

男「まあ確かに何も恐れることなんかないけどな」

死神「い、いざとなったらイオナズンで何とか…」

男「ええッ!?使えんの!?てかそれは止めてくれッ!」

死神「スーハースーハー、うん!大丈夫!酸素溜め込んだから!」

男「全っ然関係ないけどな。てか死神のくせに酸素いんのかよ」

係員「お客様何名サマですかぁ?」

男「2め…あ、いや1人です」

係員「はぁい♪それでは言ってらっしゃいませぇ」

死神「じゅる…か、かわいいっ!今の娘、かわいい!も、持ってかえってもにゃもにゃしたい…」

男「すんなよ!?てか興奮し過ぎだろッ!?」



係員「なにあの客、1人でブツブツ言ってマジきめええwww」

25 :愛のVIP戦士@全板人気トナメ開催中:2008/06/09(月) 19:45:03.65 ID:RK6KcJCu0
ドSじゃないだろうと

しかしもっとやれ

26 :愛のVIP戦士@全板人気トナメ開催中:2008/06/09(月) 19:45:24.97 ID:0ZIG9lTM0
男「まさかホー○テッド・マンションでそこまで怖がるとはな…」

死神「…シュポアアア」

男「口からなんか白い煙出てるぞ?大丈夫か?」

死神「ら、らいりょーぶよ…こ、これくらい神サマなんらから…あは、あははは…」

男「ったく…無理すんなよな。ほら、アイス買って来たぞ」

死神「あ、ありがほー…」

男「お前、オレンジ味だよな?」

死神「うん、オレンジ味好き…いたらきまーふ」

男「まあ少し休憩だな」

死神「…(あれ、私この蛆虫にオレンジ味好きって言ったっけ?…まあいーや)」

死神「うん、おいし♪」

27 :愛のVIP戦士@全板人気トナメ開催中:2008/06/09(月) 19:48:50.11 ID:0ZIG9lTM0
ちょっと所用で落ちるわ
すぐ戻る


28 :愛のVIP戦士@全板人気トナメ開催中:2008/06/09(月) 19:49:46.11 ID:mlZpAdRqO
いいぞ
もっとやれ






いや、やって下さい

29 :愛のVIP戦士@全板人気トナメ開催中:2008/06/09(月) 19:52:10.16 ID:s57tFqeH0






30 :愛のVIP戦士@全板人気トナメ開催中:2008/06/09(月) 19:52:15.96 ID:2i5xEQkzO
あれだな、最初は既出だろって思ってたけど…なんかいいな
既出ばんざい保守

31 :愛のVIP戦士@全板人気トナメ開催中:2008/06/09(月) 19:54:00.06 ID:949Ao4DA0
じゃせっかくだから待ってる間にzipでも
ttp://www.imgup.org/iup623979.jpg
ttp://a.feiticeira.jp/up~10mb/src/fe11874.zip.html

32 :愛のVIP戦士@全板人気トナメ開催中:2008/06/09(月) 20:00:12.70 ID:s57tFqeH0
>>31
地味にGJ

33 :愛のVIP戦士@全板人気トナメ開催中:2008/06/09(月) 20:01:51.68 ID:8RfpnX8w0
オレンジ味のところで何かwktkしてきた

34 :愛のVIP戦士@全板人気トナメ開催中:2008/06/09(月) 20:01:53.95 ID:s57tFqeH0
保守

35 :愛のVIP戦士@全板人気トナメ開催中:2008/06/09(月) 20:03:05.93 ID:2i5xEQkzO
待てよ、ちょっと思ったけどまさかこれ欝エンドなのか!?


36 :愛のVIP戦士@全板人気トナメ開催中:2008/06/09(月) 20:05:21.98 ID:noZ9yUt00


37 :愛のVIP戦士@全板人気トナメ開催中:2008/06/09(月) 20:08:22.04 ID:949Ao4DA0
なんだか時間掛かってるようなのでもう一つ

ttp://www.imgup.org/iup623981.jpg
ttp://www.fileup.org/fup185396.zip.html

38 :愛のVIP戦士@全板人気トナメ開催中:2008/06/09(月) 20:18:19.00 ID:0ZIG9lTM0
男「ふいー、最初のホー○テッド・マンションこそあれだったけど、結局色々回れたな」

死神「あ、あれはその…べ、別に怖いとかじゃなくて…あれよ!ちょっと乗り物酔いよ!」

男「どこをどう見ればあのサマが乗り物酔いになるのか全く分からんけどな。
  まあでもいいじゃないか、色々と楽しめたし」

死神「ま、まあね。色々乗れたわね―――」

男「楽しかったか?」

死神「ふえッ!?な、何がよ!?」

男「何がと言われても…そのままなんだが」

死神「べ、別に私が楽しかろうがなかろーがどうでもいいでしょ!?」

男「…楽しくなかったか?」

死神「え…いや、だからその…」

男「…?(ニコッ)」

死神「う、うー////た、楽しかったカモ…」

男「そっか」

39 :愛のVIP戦士@全板人気トナメ開催中:2008/06/09(月) 20:18:27.44 ID:s57tFqeH0
男の意識のみ継続
ほかはループ

40 :愛のVIP戦士@全板人気トナメ開催中:2008/06/09(月) 20:21:16.21 ID:s57tFqeH0
お 帰ってきた おつー

ZIPGJ

41 :愛のVIP戦士@全板人気トナメ開催中:2008/06/09(月) 20:24:15.31 ID:0ZIG9lTM0
男「そろそろ閉園時間だな」

死神「あ…もうそんな時間なんだ」

男「残念そうだな―――みぎゃあああッ!?」 ギリギリギリ…

死神「っさいわね、このまま耳引きちぎるわよ?」

男「ったく…すぐにそういうことするんだもんな。もっと素直になればいいのに―――ひっ!?」

死神「な・ん・か・言っ・た?」

男「何も…あ!あそこのお店まだ開いてる。寄っていかないか?」

死神「ほえ?なんで?」

男「まーまー、いいからいいから」

42 :愛のVIP戦士@全板人気トナメ開催中:2008/06/09(月) 20:24:31.30 ID:scuMbzt2O
ここまでしておきながらなぜスレタイにツンを入れなかった

43 :愛のVIP戦士@全板人気トナメ開催中:2008/06/09(月) 20:29:00.66 ID:0ZIG9lTM0
死神「なにか買うの?アンタ、もうお金ないんでしょ?」

男「不思議なもんだよな。ズボンのポケットから500円玉が1枚出てきた」

死神「それがアンタの最後の財産ってわけね」

男「まあな。で、探し物探し物っと…あった!」

死神「なにその骸骨姿の不気味な人形は」

男「知らないか?一応有名なキャラクターなんだぞ。ジャックっていう名前」

死神「ふーん、そんなの好きなの?」

男「まあいいからいいから」

死神「アンタ、やっぱりただの変態蛆虫だわ」

男「別に間違っちゃいないよ」

死神「…あっそ、いきなり素直になっちゃって」

44 :愛のVIP戦士@全板人気トナメ開催中:2008/06/09(月) 20:33:52.05 ID:0ZIG9lTM0
男「さってと、もうすぐ日付が変わるな」

死神「まあこんだけ遊べば、そりゃあこんなに遅くもなるわね」

男「…俺ってさ、あと何時間の命なんだ?」

死神「なに?怖くなってきた?」

男「んー、というより単に気になっただけ」

死神「確か昼間だったから…あと12時間かしら。ったくもう、これだけ最期のヒトトキを無駄に過ごす人は初めてだわ」

男「俺にとっては十分有意義だ」

死神「…なんでそうやって余裕をかますの?死ぬの、怖くない?」

男「怖くはないさ。もう…俺の最後の未練はほとんど果たしちゃったからな」

死神「…?」

45 :愛のVIP戦士@全板人気トナメ開催中:2008/06/09(月) 20:37:15.69 ID:0ZIG9lTM0
死神「未練は果たしたって…この半日、なんとなーく遊んでただけじゃない」

男「だな。でも俺にはそれが最期の望みだったから」

死神「ちょっと…何を言ってるの?そんなの大したことじゃ―――」

男「さて…明日になるまであと10、9、8…」

死神「カウントダウン?なんで?別に明日になってもまだ死んだりは…」

男「5、4、3、…」

死神「ちょっとッ!少しは質問に答えなさいよ!いい加減殴るわよ―――」

男「2、1、0っ!はい、これさっき買ったやつ」

死神「…ふえ?」



男「お誕生日、おめでとう」

46 :愛のVIP戦士@全板人気トナメ開催中:2008/06/09(月) 20:42:40.76 ID:0ZIG9lTM0
死神「た、誕生日…?」

男「そ、誕生日。だって今日は…お前の誕生日だろ?」

死神「な、なにをふざけたこと言ってるのかしら?そろそろ面白くもなんともな――」

男「まだ…思い出せないか?俺や、お前自身のこと」

死神「それ…どういう…」

男「お前…女だろ?ほら、ずっと…ずっと小さい頃に遊んでたじゃないか!
  いつもいつも…俺とお前、ずっと遊んでただろ!?覚えてないのか?」

死神「え…なに?それ…どういう…?」

男「お前は…お前は俺の幼馴染の…女じゃないかッ!?」

死神「あ…お、男ク…ン?あれっ?どうして?私、アンタなんか知らないよ?
   絶対知らない!今日の昼間に初めて会ったばかりじゃない!なのに…なのに!」



死神「どうして涙が出てくるの?」

47 :愛のVIP戦士@全板人気トナメ開催中:2008/06/09(月) 20:59:08.00 ID:0ZIG9lTM0
男「プレゼント、安くてごめんな。でもこの…ジャックってさ、面白いやつでな。
  悪魔のくせにクリスマスに憧れたんだぜ?」

死神「………」

男「お前さ、ずっと闘病中に言ってたじゃん。クリスマスに雪が積もるところ見てみたいって。
  小さい頃から毒舌家だったお前さ、クリスマスに雪が降るなんてのは作り話でバカバカしいって言ってた。
  でももしそんな作り話のような風景が見れるとしたら、私も見たいって…!」

死神「グスッ…ヒグッ…わ、わらしは…わらしは…ッ!」

男「どうして…なのにどうして自殺なんかしちゃうんだよ…バカっ」

48 :愛のVIP戦士@全板人気トナメ開催中:2008/06/09(月) 21:01:07.72 ID:s57tFqeH0
なんという・・・・

49 :愛のVIP戦士@全板人気トナメ開催中:2008/06/09(月) 21:03:52.24 ID:0ZIG9lTM0
男「闘病生活が苦しかったんだと思う!それでも毒舌家で居続けたお前はすごいよ…。
  でも…どうして毒舌の裏に苦しみまで隠しちゃったんだよ…バカっ」

死神「ご、ごめん…ごめん」

男「この十何年間、お前にもう1度だけ会いたいとだけ願ってたよ。
  でもまさか…死神となって俺の前に現れるとはな。最初は空似かと思った」

死神「ごめん、私は男クンの成長した姿なんて知らなかったから…」

男「いいんだよ…別にそれは」

死神「私、気がつけば死神だった。たぶんこれは罰なんだね。自殺という罪を償うための…罰」

男「………」

50 :愛のVIP戦士@全板人気トナメ開催中:2008/06/09(月) 21:08:06.26 ID:0ZIG9lTM0
死神「ジャック、か…この人形ありがとう。大切にするよ」 スッ

男「…その砂時計は、俺のじゃないな?砂が黒い…」

死神「これは私自身の砂時計。この砂時計が死神である私自身の運命…あははは。
   お仕事サボっちゃってたからもう…私も長くないね」

男「お、おい!それって…まさか!」

死神「そ。昼間のはウソ。死神はね、人間の魂を砂に変えて生きてるの。
   最低でしょ?人を殺すだけの存在。罰、だよね…」

男「…大丈夫だ。明日の昼には俺の魂を砂に変えれば」

死神「そう、だよね…そう、なんだよね…」

51 :愛のVIP戦士@全板人気トナメ開催中:2008/06/09(月) 21:11:19.70 ID:0ZIG9lTM0
死神「へへっ…私の砂時計にジャックの人形つけておく」

男「死神の砂時計に悪魔か…お笑いだな」

死神「でもジャック、不細工だよね」

男「毒舌は変わらず、だな」

死神「あれだよ、キモかわいいってやつ」

男「俺は素直にかわいいと思うが」

死神「…ねえ、教えてよ」

男「…ん?」

死神「私が死んでから、アンタがどんな人生を送ったのか、さ」

男「そうだな…―――」

―――――
―――


52 :愛のVIP戦士@全板人気トナメ開催中:2008/06/09(月) 21:18:41.45 ID:0ZIG9lTM0
−翌日−

死神「最期に行っておきたかった場所って…ここ?」

男「覚えてるか?お前がまだ入院してなかった頃、ここの公園でよく遊んだの」

死神「うん…なんとなく覚えてる。懐かしい、カンジ」

男「ったく、お前はあの頃から俺をボコボコにしてたよな?お前と相撲ごっこをした日には全身アザだらけで…」

死神「男クンが弱いからでしょ?手加減なんてしないわよ」

男「怖い怖い」

死神「ふふっもう時効だわ」

男「そうそう、この公園で話をしたんだぜ?」

死神「何の?」

男「理想のデートコースとは!?だったかな…洋風の昼ごはんを食べてそこらへんをブラブラする。
  またはねずみの国で行く。平凡と非凡それぞれの理想はこれだとお前が言ったんだ」

死神「そっか…だから昨日」

男「まあ半信半疑だったけど…覚えてたらいいなって」

死神「…ありがと」

53 :愛のVIP戦士@全板人気トナメ開催中:2008/06/09(月) 21:21:17.47 ID:0ZIG9lTM0
男「さってと!そろそろ約束の時間だな」

死神「………」

男「気にすんな。どーせ俺は死ぬ運命だったんだ。最期にお前に出会えてよかったよ」

死神「グスッ…ヒグ…」

男「おいおい泣くなって!お前の罰とやらもいつかは解けるよ。そしたらあの世でまた会おう」

死神「こんなの…こんなのって…ッ!」

男「…心配すんな、ほら。時間だぞ」

54 :愛のVIP戦士@全板人気トナメ開催中:2008/06/09(月) 21:25:08.16 ID:0ZIG9lTM0
男「こっちが俺の砂時計だな?おお!今にも砂が落ちきってしまいそうだな」

死神「………」

―――このまま男クンを死なせていいの?私は男クンの魂で生きて、それで嬉しいの?

男「さて、なんだ?俺なんかすることあるのか?待っとけばいい?」

―――たとえ私の存在が消えることになっても、男クンだけは…男クンだけは!

男「なんか緊張してきたな。さすがに…ふう、深呼吸深呼吸っと」

―――たとえ…
      
                     私が消えることになったとしても。

55 :愛のVIP戦士@全板人気トナメ開催中:2008/06/09(月) 21:26:42.79 ID:7JIqpRzIO
ヽ(`Д´)ノウワァァァ

56 :愛のVIP戦士@全板人気トナメ開催中:2008/06/09(月) 21:29:41.93 ID:0ZIG9lTM0
死神「昨日は本当にありがとね。私、すっごく楽しかったよ」

男「なんだ?いきなり素直になったな」

死神「最期くらい素直でもいいでしょーがッ!」 ドゲシッ

男「うごふっ!?さすがにお前の蹴りはやべえな」

死神「…本当に楽しかった」

男「…?」

死神「契約はね、契約の砂時計を破壊すればなかったことになるから」

男「なん、だと…?」

死神「…ニコッ」

男「ま、まさかッ!?」




死神「―――さよなら、男クン」   ガチャン パリーン

57 :愛のVIP戦士@全板人気トナメ開催中:2008/06/09(月) 21:29:44.55 ID:949Ao4DA0
パチンコで全財産すって自殺しようとしてたダメ男には見えないんだがw

58 :愛のVIP戦士@全板人気トナメ開催中:2008/06/09(月) 21:33:40.29 ID:0ZIG9lTM0
男「おいッ!?お前なんで俺の砂時計壊したんだよッ!?
  そんなことしたら…そんなことしたらお前の寿命がッ!?」

死神「てへへ…だよね」 サラッ…サラサラサラ

男「なッ!?」

死神「あ…私の寿命がきたみたい。へえ、死神って死ぬときは砂になるんだね…。
   デスノートとおんなじだ…あはは」

男「お前ッ!?なんで…なんでそんなことしたんだよッ!?俺なんて別に死んだってッ!?
  なんでッ!?なんでまたお前は自ら死を選ぶんだよッ!?」

死神「あはは…ごめん。たぶん、また苦しいから逃げちゃったんだよ…ごめん、ホントにゴメン」

男「あ…ああああ…ッ!」

59 :愛のVIP戦士@全板人気トナメ開催中:2008/06/09(月) 21:35:54.00 ID:NMAZWyTXO
ちょいちょい出てくるカタカナが不愉快

60 :愛のVIP戦士@全板人気トナメ開催中:2008/06/09(月) 21:38:15.12 ID:0ZIG9lTM0
死神「あ…もうダメかも…もう形が保てないや…へへ、ゴメンね」

男「あ…あうあ…そ、そんな…女…っ!」

死神「楽しかったよ…ホントに。こんなことなら、病気から逃げなかったらよかったな」

男「ぐ…うう…」

死神「さようなら…男クン



           今度は素直になるようにするから―――」 サラッ…

男「―――――――――ッッッ!!!!」

―――――
―――


61 :愛のVIP戦士@全板人気トナメ開催中:2008/06/09(月) 21:44:10.22 ID:0ZIG9lTM0
−数日後−

男「………」

通行客「やだ…あのおっさん、死んでるんじゃない?壁にもたれてピクリともしないわよ?」

男「…死んでねえよ」

通行客「きゃあ!?す、すみません!!」 パタパタパタ…

男「死んでたら…あの時死ぬことが出来てたら、どれだけ良かったんだろうな…」

男「俺は…何をどう生きればいいんだ?」

男「なあ、お前はなんで俺を生かしたんだ?教えてくれよ…」

62 :愛のVIP戦士@全板人気トナメ開催中:2008/06/09(月) 21:51:39.35 ID:0ZIG9lTM0
男「あいつ…あの人形気に入ってくれたのかな?」


死神『でもジャック、不細工だよね』

男『毒舌は変わらず、だな』

死神『あれだよ、キモかわいいってやつ』


男「ナイトメアの後にはクリスマスが来るんじゃなかったのか?結局…ずっと悪夢を見ているような気分だ」

野良犬「くぅーん…」

男「…あん?野良犬か?悪いがお前なんぞにやるメシはないわ。それとも…俺自身をメシと思ったか―――」

カチャン…

男「ッ!?おい、お前のくわえてるそれ…まさか!?ちょっとよこせ、犬」

犬「わふっ」

男「ジャックのついた砂時計…これはまさかっ!?」

63 :愛のVIP戦士@全板人気トナメ開催中:2008/06/09(月) 21:58:34.71 ID:0ZIG9lTM0
男「間違いない…アイツの砂時計だ。でも…中身の砂は…消えちまったのか」

男「…ふん、どうしようもねえじゃねーか。空き瓶となった砂時計を使ってどうなる?
  どうしようもないだろ?何を俺は期待したんだよ…バカバカしい」

男「あいつは…あいつはもう―――」



死神『さて死にかけたところで取り出しましたるは死神愛用の砂時計☆
   これを逆さにするとあら不思議、時間が少し戻っちゃうのですぅ♪』

死神『よし、これでアンタの砂は私がもらったわ。1日分だけ、私の砂をアゲル。
   これでアンタの寿命は正式にあと1日になったわね…ふふ、ご愁傷様♪』



男「…いや、待てよ?本当に…本当にもうどうしようもないのか?」

男「中身の砂…もし中身の砂があったとすれば…あるいは…」

男「はっ…とんだ妄想、だな。そんなことあるわけが…」

男「もし、そんな妄想が起こるとしたら…!」

64 :さっきのレスは日本語がおかしかったです、すみません:2008/06/09(月) 22:04:42.37 ID:0ZIG9lTM0
男「ハアハア…最期に別れたのはこの公園だったな…女はこの公園で砂になった」

男「この公園を探せば砂が…」

男「………」

男「いや、いくらなんでもこの中から砂の1粒1粒を集めるなんてそんなこと…」

男「無理だ、そんなの出来るわけねーだろ。どうしろってんだよ…」

男「やっぱり無理、なのか…」

男「砂さえ…砂さえあれば…ッ!」

男「待てよ…砂じゃなくても…それが本人のものであればダメかッ!?」

男「…まさかこの年になって墓泥棒まがいを計画することになるとはな」

65 :愛のVIP戦士@全板人気トナメ開催中:2008/06/09(月) 22:12:45.92 ID:0ZIG9lTM0
男「ったく、墓参りってしとくもんだな。まさかこんな形で訪れることになるとはね」

男「軍手よし、スコップよし。回りには…誰もいてないよな?」

男「…すまん、罰当たりな行為だとは分かってるんだが…」

男「許してくれなかったら、そのときは殺してくれ。だが、もうこれしか…」

男「っし、いっちょ犯罪行為に手を染めるか」

ザクッ ザクッ…

66 :愛のVIP戦士@全板人気トナメ開催中:2008/06/09(月) 22:19:32.15 ID:0ZIG9lTM0
男「…あった、骨壷」

男「開けるぞ?すまんな」 ズズッ…

男「…少しだけ借りるぞ?これを砂時計に入れて、と」

男「よし…」


死神『さて死にかけたところで取り出しましたるは死神愛用の砂時計☆
   これを逆さにするとあら不思議、時間が少し戻っちゃうのですぅ♪』


男「頼むぞ?死神の砂時計。もう1度だけ…もう1度だけチャンスをッ!!」

クルッ…

男「…ッ!?」

男「な、何も起こらない…?」

男「はは、だよな?そりゃそーだよ…何やってんだ俺は。死者を冒涜するような行為までして…」サラッ…

男「なッ!?なんで俺の体が砂にッ!?どういうことだよッ!?おい!?」 サラサラ…

男「あうあッ!?なんだこれ…い、意識が…薄…れ……て―――」

―――――
―――


67 :愛のVIP戦士@全板人気トナメ開催中:2008/06/09(月) 22:21:44.35 ID:0ZIG9lTM0
−?−

男「………」

―――ここは、どこだろう。

男「…?」

―――見覚えがある。

男「…っ!」

―――病院、そうだここは病院だ。

男「ッ!?」 サラサラ…

―――体が砂となって散っていく。


                     時間はない。

68 :愛のVIP戦士@全板人気トナメ開催中:2008/06/09(月) 22:24:19.17 ID:0ZIG9lTM0
男「ッ!ッ!」

―――どこだ!?女はどこにいる!?

男「「―――ッ!―――ッ!」

―――叫びまわるが、答える者はない。

男「っ!っ!」

―――そうだ、女は確か…屋上から飛び降りたんだっけ。

男「…ッ!」

―――もう、俺の体は原型を留めなくなりつつある。


                             時間はない。

69 :愛のVIP戦士@全板人気トナメ開催中:2008/06/09(月) 22:28:12.54 ID:0ZIG9lTM0
少女『………』

―――いた。あの少女だ。あの…『死神』がそこにいた。

男『…っ!』

―――もはや体は蠢く流砂でしかない。

少女『…ッ!』

―――壊れかけたフェンスをよじ登ろうとしている『死神』がそこにいる。

男『―――っ!―――っ!』

―――声が出ない。どうして?なぜだ?目の前に…目の前に『死神』がいるのに…。

70 :愛のVIP戦士@全板人気トナメ開催中:2008/06/09(月) 22:29:27.77 ID:0ZIG9lTM0
少女『っ

71 :愛のVIP戦士@全板人気トナメ開催中:2008/06/09(月) 22:29:28.09 ID:QNx7mst20
支援

72 :さっきの失敗:2008/06/09(月) 22:34:00.59 ID:0ZIG9lTM0
少女『っ!っ!』

―――ダメだ!落ちたら…落ちたらダメだ!

男『―――ッ!!』

―――喉に砂が詰まる。それでも…。

男『―――ッ!!』

―――それでもあの少女に…。

男『―――ッ!!』

―――あの死神に伝えなくてはいけないことがあるんだ。

男『死ぬなぁぁぁぁぁ!生きろッ!必ず…必ず生きていれば俺がデートに連れて行くからッ!!』

73 :愛のVIP戦士@全板人気トナメ開催中:2008/06/09(月) 22:36:27.56 ID:0ZIG9lTM0
死神『楽しかったよ…ホントに。こんなことなら、病気から逃げなかったらよかったな』


―――あんなセリフ、絶対に喋らせたくはないッ!!

男『生きろッ!生きるんだッ!!悪夢の後には…必ずクリスマスが来る!』

―――俺がクリスマスを作り上げてやる。

男『だから…それまでは諦めるな―――』

少女『…っ!?』

―――少女がわずかに振り向いた瞬間…


                        俺の体は完全に砂と化した。

―――――
―――


74 :愛のVIP戦士@全板人気トナメ開催中:2008/06/09(月) 22:38:47.73 ID:0ZIG9lTM0

―――
―――――

チーン ジャラジャラ…

男「…えっ?」

男「こ、ここは…パチンコ屋?」

男「あれ、俺ってパチンコなんてしてたっけ…?」

男「ああ…そっか。全財産スッたんだっけ…」

男「そうだよ…そうだよな」

男「本当にそうだよな?」

75 :愛のVIP戦士@全板人気トナメ開催中:2008/06/09(月) 22:41:00.77 ID:0ZIG9lTM0
男「…終わった。ついにパチンコで全財産スッちまった…もう今日の晩飯さえ食えねえ」

男「もう…もう首を括るしか―――」

男「…?」

男「あれ…確かここで変なやつに絡まれて…?」

男「何言ってんだ、俺。なんだか、記憶がおかしくなってる…そんなことないよな」

男「でも確かにここで誰かに…」

男「気の、せいか…」

76 :愛のVIP戦士@全板人気トナメ開催中:2008/06/09(月) 22:42:00.30 ID:zzgWAp48O
支援

77 :愛のVIP戦士@全板人気トナメ開催中:2008/06/09(月) 22:46:03.42 ID:0ZIG9lTM0
男「…もう死ぬしかないな」

男「短い人生だったけど…仕方ない」

男「く…うぐ…グス…なんで、どうして俺はこうなっちまうんだよ!?」

男「アイツが死んでから…俺、どうしちゃったんだ?」

男「こんな人生…もう俺の人生なんか―――」 ドゲシッ

男「うごふッ!?だ、誰だよ蹴ったやつ―――ッ!?」




死神「なに道端でメソメソしてんのよ?」

78 :愛のVIP戦士@全板人気トナメ開催中:2008/06/09(月) 22:49:46.61 ID:0ZIG9lTM0
男「な…」

女「いやいや、なんでそんな化け物で見た顔してんのよ!?
  さっきも会ったじゃない」

男「お、お前…死んだはずじゃ―――あぐあッ!?」 ゴリッ

女「勝・手・に・殺・す・な。なんで私が死んだ扱いなのかと」 ゲシッゲシッ

男「いやその…あれ?黒マントじゃない!?大鎌も持ってない!?」

女「いやいや、なんで私がそんな物騒な格好しなきゃいけないのよ!?」

男「…グス、そっか。そうだよな…何言ってんだよ、俺。はは…パチンコに負けておかしくなったんだな…ヒグ…」

79 :愛のVIP戦士@全板人気トナメ開催中:2008/06/09(月) 22:54:15.89 ID:0ZIG9lTM0
女「だいたいアンタ、今日は2000円だけしか持って出てないでしょ?
  いい加減止めときなよ、パチンコ。ホントに破産しちゃうよ?」

男「あ、ああ…」

女「だって今日は…ねずみの国へ連れて行ってくれるんでしょ?
  まさかそのお金使い込んでないよねぇ?」

男「あ、ああ…そうだな。そうだった」

女「ったくもー、しっかりしてよね…あれ?お、おかしいな。どうして私も急に涙が出て来たんだろ?」

男「グス…なんでだろうな。俺にも分からない。けど…こんなに嬉しいのは初めてだ」

女「ヒグ…何よ、バカ。なんで涙が止まらないのよッもう!私までおかしくなっちゃったのかしら?」

男「かもな。でも…よかった、本当によかった…」

女「うん、よく分からないけど…私も同じ気持ち」

80 :愛のVIP戦士@全板人気トナメ開催中:2008/06/09(月) 22:57:29.62 ID:0ZIG9lTM0
女「…あれ。何かしらこれ」

男「…ジャックのキーホルダー?」

女「こんなの鞄に入れていた覚えはないんだけど…」

男「砂時計は…入ってないか?」

女「砂時計?ないけど?」

男「そっか…ない、か…」

女「どうして…?」

男「なんでもない…行くか」

女「うん、そだね」


―――悪夢は、やっと終わったのかもしれない。

fin

81 :愛のVIP戦士@全板人気トナメ開催中:2008/06/09(月) 23:01:58.97 ID:8RfpnX8w0
朗報!2008年6月、エロゲ化決定!

82 :愛のVIP戦士@全板人気トナメ開催中:2008/06/09(月) 23:02:12.37 ID:gTjkX4+3O
乙です

83 :愛のVIP戦士@全板人気トナメ開催中:2008/06/09(月) 23:03:33.49 ID:wsBi1FP00
ちょっと製作してくる
ごめん、言い過ぎた
GJ!!!!

84 :愛のVIP戦士@全板人気トナメ開催中:2008/06/09(月) 23:03:52.84 ID:0ZIG9lTM0
ここまで長々と糞スレに付き合ってくれてありがとう。

普段ssを書くときは別タイトルで書いてるんだけど、このssも元はそのためのネタだったんだ。
ただ、イマイチ展開が面白くないからお蔵入りにしようと考えてたんだけどね…。
ちょっと暇が出来たから新ジャンルもどきとして垂れ流すことにしたんだ。
全編即興だったので、大変見苦しい部分も多いと思うけど、許して欲しい。

ここんとこ、サスペンス風味というか、ホラー風味のssばっかりだったので、久しぶりにゆるいのが書けて楽しかった。
結果的に出来は悪いけど…まあそれはそれで仕方ない。
なお、このスレは落とすもよし、新ジャンルスレとして活用するもよし。お任せします。

また何か書いたら読んでやってくれ。じゃあな、おやすみ(´・ω・`)ノシ

85 :愛のVIP戦士@全板人気トナメ開催中:2008/06/09(月) 23:06:33.80 ID:8RfpnX8w0
明日遅刻決定だけど>>1のおかげで明日も働けるわ

86 :愛のVIP戦士@全板人気トナメ開催中:2008/06/09(月) 23:10:46.29 ID:2i5xEQkzO
このあとがきの書き方、まさかおまいは…
いや、特定はやめとくか

87 :愛のVIP戦士@全板人気トナメ開催中:2008/06/09(月) 23:17:05.02 ID:8RfpnX8w0
どうでもいいけど
>女「今日は2000円だけしか持って出てないでしょ?」

これは同棲?


88 :愛のVIP戦士@全板人気トナメ開催中:2008/06/09(月) 23:17:54.02 ID:wsBi1FP00
>>84
乙でした。おやすみです。

同棲かな?きっと。

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